(2)流域全体としての目標

1.湿原生態系の質的量的な回復(生物環境)

 流域に残された良好な自然の保全をまず優先させながら、それに加えて周辺の劣化した生態系の復元、修復を進めることにより、健全な湿原生態系を回復します
○湿原面積の減少に歯止めをかけて、現在の湿原面積(6)を維持する。
○生態系の上流から中流・下流に至るつながり、陸域から水域に至るつながりを回復するために、流域の河川や丘陵地の森林の質や量を改善する。
○現在の土地利用や産業との関係から以前の状態に戻すことが困難な場合にも、それらと両立させながら生態系の質を可能な範囲で改善・向上させていく。
○これらを通じて、地域の生物種を絶滅させないようにする。

(6) 釧路湿原の現在の面積は、算出方法・対象とする範囲・含める植生タイプなどによって違いがありますが、これまで以下のような数字が出されていました(湖沼を除く値)。本協議会では、2012 年から2014 年かけて、最新の空中写真や植生図、泥炭分布図などを元に整理した248.9k 屬鰺僂い襪海箸砲靴討い泙后文仂造魎泙爐258.4k 屐釧路自然環境事務所2012, 2013, 2014)。この数字は、従来算出されていなかった支川周辺の湿地等を含めているため、やや大きい数値となっています。
釧路開発建設部(1999)...194.3k 屐ァァァザ中写真(1996)の判読による
釧路開発建設部(2000) ..212.2k 屐ァァァケ卆閏命(2000)の判読による
環境庁(1988) .........210.0 k 屐ァァァジ渋舷∪舷泙鮓気忙蚕
環境庁(2000) .........197.4 k 屐ァァァジ渋舷∪舷泙閥中写真を元に算出
環境省・金子(2003) ...193.6 k 屐ァァァッ老楚泙涼録浹号から算出

2.湿原生態系を維持する循環の再生(物理・化学環境)

 湿原を支える豊富な湧水や地下水も含めた流域の健全な水循環と、その良好な水質を回復します。
 数千年かけてつくられてきた泥炭の上に成り立つ湿原が、自然のゆっくりとした時間の中でゆるやかに変化していくという、湿原本来の姿に近づけていきます。

○森林、河川、湿原生態系の間での健全な物質循環を回復する。
○流域の開発などによって発生する土砂や汚水などの湿原への流入を減らす。


湿原と持続的に関われる社会づくり(社会・経済環境)

 国立公園への指定等により湿原を保全するとともに、湿原に与える負荷を減らすような環境に配慮する産業や、環境にやさしいライフスタイルを確立・普及するなど、流域全体で湿原とともに生きる豊かな地域づくりを進めます。

○釧路湿原を保全する上で、不十分な点が見られれば、保護区を設定したり、土地の買い上げを行なうなどして保全する。
○自然再生の取り組みによって、暮らしの安全性や快適性の両立を目指す。
○情報を共有することを通じて地域の理解を広げ、地域づくりの主体として多くの流域住民が立ち上がり参加することによって地域主導の取り組みになるように展開していく。
○環境教育の場として積極的に展開し、多くの人が湿原の大切さを体感し、より身近に感じられるようにする。そして適切な保全と利用のルールやマナーの共通認識を持つとともに、地域に景観の維持回復の機運を広げる。
○自然再生を中心として流域における人々の交流が活発化するなかで、いろいろな役割や新たな仕事が生まれ、再生の取り組みを誇りを持って次の世代に引き継ぐことを目指す。

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