4 水循環・物質循環の再生

 この施策では、湿原の生命の源となっている河川水・地下水などの水環境の保全・修復を図るとともに、流域における健全な水循環・物質循環の維持を図ります。

(1) 現況と課題

 流域の開発による土地利用形態の変化、気象条件の変化などから、水や物質の循環のしくみが変化し、湿原生態系が変化していると考えられています。流域の視点から、水・物質循環系を把握し、健全な状態を維持・形成していく必要があります。

 釧路川流域の丘陵地は、火山灰質であるために透水性が高い地質となっています。そのため、水の収支を考える上では、特に地下水の動きに注目することが重要です。

 東部3 湖沼ではアオコが発生したり水生植物が減少したりするなど、河川や湖沼の近年の水質の悪化も懸念されています(図5-11、図5-12)。

(2) 本施策において達成すべき目標、目指す状態(成果目標)

 以下の3 つの目標ごとに具体的な施策を展開します。

  1. 釧路川流域の水・物質循環メカニズムを把握し、施策1 〜 3 の手法の検討や評価が可能となるようにします。
  2. 湿原の本来の望ましい地下水位を保全・復元します。
  3. 湿原や湖沼、河川に流入する水質が良好に保たれるよう、栄養塩や汚濁物質の負荷を抑制します。
(3) 実施すべき内容・手法(行為目標)
  1. 釧路川流域の水・物質循環メカニズムの把握
    • ・気象・水文環境を把握する
    • ・水理・地質構造を把握する
    • ・水収支、水の移動にともなう物質動態を把握する
  2. 望ましい地下水位の保全・復元
    • ・地下水の動態を把握する
    • ・湿原植生が維持される地下水位を保全・復元する→ 1 湿原再生、2 河川再生と連携
  3. 流入水の水質の保全・修復
    • ・家畜ふん尿対策や下水道整備などによる負荷の軽減をはかる
    • ・旧川復元などによる土砂流入・栄養塩類の軽減をはかる → 2 河川再生と連携
    • ・裸地の森林化などによる土砂流入・栄養塩類の軽減をはかる → 3 森林再生、5 土砂流入抑制と連携
    • ・土砂調整地・緩衝帯などによる土砂流入・栄養塩類の軽減をはかる  → 5 土砂流入抑制と連携
    • ・湧水地の保全策をはかる  → 1 湿原再生、3 森林再生と連携
(4) 成果の評価項目・評価手法の例
  1. 釧路川流域の水・物質循環メカニズムの把握
    • ・以下の評価項目を参照

  2. 望ましい地下水位の保全・復元
    • ・河川水位や湿原地下水位
  3. 流入水の水質の保全・修復
    • ・下流部における流砂量や栄養塩負荷量の減少

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